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2022/04/22 (Fri)

「AMPLITUDE」リリース記念 フリーワンマンライブを前にしてロングインタビュー公開 

irienchyにとって初の全国流通盤となる、ミニアルバム「AMPLITUDE」から、発売1カ月たった。

今作は、彼らが最初に世に放った楽曲である「MESSAGE」を含めた既存の5曲+新曲2曲という内容からしても、

まさにirienchyの活動における原点と最新地点を繋げる作品になっている。


そこで今回、現在の心境や音楽・バンドに対する向き合い方について伺うべく、インタビューを敢行。

4人に、その胸の内を語ってもらった。

 

 

――今回、初の全国流通盤ということで、皆さんの今の気持ちはどうですか?

 

宮原颯(Vo/Gt)「まず、全国流通盤をリリースすることを喜んでくれたり、手伝ってくれたりする仲間が増えたことが嬉しいですね。今まで以上に作品と向き合っていきたいという意欲も、以前と比べて強く湧いてきています」

 

井口裕馬(Ba)「この2年間で、バンドやライブをやっていく上での難しさというのも痛感したところではあるんです。だけど、irienchyは中途半端で終わるようなバンドではないという根拠のない自信がずっとありますし、今回の全国流通盤というのは、その先の未来へ向かう為のひとつのステップだなと思っています」

 

本多響平(Dr)「嬉しさは大前提にあるとして、率直な感想としては、やっとスタートラインに立てたという気持ちが大きいですね。世の中に響かせる為の土俵に片足が乗っかった感覚と言いますか。なので、ここからもっとギアを上げつつ、自分らしさを維持したまま突き進んでいけるか?というところが大事だなと思っています。応援してくれる人や期待してくれる人に対して120%で応えられる存在にならなきゃいけないですし、改めて気合が入ったタイミングではありますね」

 

諒孟(Gt)「届け先が全国になったということで、意識も変わりましたね。今までは、自分たちが良いと思える音楽を面白いと思える形で発信して、“誰かに見つけてもらう”という意識が強かったんです。でも、ここからは、もっと広いシーンに繰り出して“誰かに届けていかねば”という意識が強くなりましたし、もっと能動的に動いていかなきゃいけないなと思っています」

 

――そういった意識の変化は、曲作りにも直結していくものなんですか?

 

諒孟「そうですね。今までよりも、より綿密に話し合いながら曲を作っていくようになりました。なんとなく良いと思いながら作っていたものの輪郭を、よりハッキリさせる作業をするようになったといいますか。僕ら4人は仲が良いということもあって、気を遣い合って言えなかったことも多少はあったと思うんです。でも、バンドとしてスケールアップしていくには、そこの遠慮は不要だと思いますし、今作に収録されている新曲は、そういった部分でもかなり前向きに 突き詰めあいながら作ることができた楽曲だと思います」

 

本多「うんうん。最近になって、突き詰めていけるものに対する掘り下げ方の深度や間口がより強まったよね」

 

井口「前作の収録されている「海底」という曲が、僕自身、初めて作曲を手掛けた楽曲だったんですけど、あれは、自分では思ってはいるけど上手く言語化できない感情を、メンバーの3人の力を借りて形にしたものだったんです。でも、そこの言語化を諦めずに、下手くそでもいいからしっかりと伝えてみようと思えたし、それが最近やっとできるようになったという実感がありますね」

 

宮原「関わる人も増え、irienchyって僕たち4人だけのバンドではないんだなと思えてきたことで、視野の広さが生まれたというのは大きいですね。だからこそ、メンバーに言いたいことも、聞きたいことも物凄く増えましたし、そういったコミュニケーションの大事さというのは、改めて感じています。それぞれの個性を持ち寄って形にしていたのが前作までだとしたら、今は、4人でひとつの個性を作っていくようにしている、という感覚です」

 

――とても良い傾向ですね。今作は、過去の作品に収録されている5曲がリミックスされています。選曲に対する想いを教えてください。

 

諒孟「バンドとしての名刺代わりにしたかったということもあり、irienchyのサウンドを端的に示せる5曲を選びました。選曲に対する考えは、メンバー全員一致でしたね」

 

――新曲としては、「最強の矛」と「メイビー」の2曲となっています。まず「最強の矛」ですが、本多さんが作詞作曲を手掛けたということで、流石のザ・パーティーチューンですね。

 

本多「ギロッポンの本多と呼ばれていますのでね……」

 

宮原「嘘つけ!(笑)」

 

本多「ははは!僕の中での大きな指標として、“ライブで演奏してアガるかどうか”というのがありまして、その指針に即しつつ、今まで「藁人形の館」や「恋愛モヤモヤ物語」といった楽曲を書いてきたんです。その上で、この楽曲では、“irienchyのライブとは何たるや?”というのを示したかったんです。なので、僕らのライブに来たらこうなってほしいとか、こういう気持ちで帰ってもらえたらいいな、という想いを歌詞に込めていますし、メロディやアレンジとしても、ライブで演奏するからこそより良く響く、という部分をかなり重視しました。ビジュアル系的な側面もある、シドの楽曲の中に「循環」という曲があるんですけど、この曲ってリードではないけれど、ライブでやるとめちゃくちゃ盛り上がるんですよ。irienchyにも、そういう曲が1曲あったら面白いなと思って、今回製作しました」

 

――皆さんは如何でしたか?

 

井口「ベースに関しては、僕の中で“これだ!”というフレーズがあったので、それを採用してもらいました。さっきの話にあったように、自分がやりたいと思ったことをメンバーにしっかりとプレゼンしつつ、通してもらいました」

 

本多「熱量に負けました(笑) でも、そうやってプレイヤーのカラーを出せる楽曲になれたのは嬉しいですね」

 

宮原「ラップの部分に関しては、響平からの指導がかなり入ったんですよ。僕自身、初めてラップをやったということもあって、何回も何回も録り直しました。挑戦することへの楽しさは勿論あったんですけど、響平からのOKがなかなかもらえなくて苦戦しましたね……」

 

諒孟「挑戦といえば、レコーディングスタジオにあったヴィンテージのエフェクターや、オタマトーンを使った音も入っているんですよ。みんなで笑い合いながらレコーディングができましたし、遊び心も含め、僕らが持つ楽し気な雰囲気を詰め込めたように思います」

 

――そうした雰囲気の良さは、聴いていてしっかりと伝わってきます。既にライブでも披露されている「メイビー」は、「最強の矛」とはまた違った雰囲気の楽曲になっていますが、どういったイメージで出来上がった楽曲なんですか?

 

宮原「既に4曲くらい提案されていた中で、レコーディング日の5日前くらいに、諒孟さんから「こういう曲もあるんだけど…」と提案されたのが、この「メイビー」だったんです。この曲を聴いた時は本当に衝撃的で、初めて聴かせてもらった時点で、歌詞のイメージも即浮かんだんです。これだったら今書きたいものを全部出せると思いましたし、そこからはあっという間でした」

 

諒孟「その前に着手していた曲の全体像が見えてきていた頃でしたし、提案するのも少し躊躇したんです。でも、試しに聴いてもらった時に、颯くんのインスピレーションをばっちり刺激したようで、急ピッチで仕上げていきました。スタジオに入って、4人でバーン!と鳴らしながらバンドの熱量を優先させつつ、細かい部分は後から調整する、といった作り方をしたんですけど、それも今までにはないアプローチの仕方でしたね」

 

井口「レコーディング直前だったということでの焦りもあったんですけど、スタジオに入って皆で「メイビー」を鳴らした時に、目には見えないエネルギーが爆発した感覚があったんです。もちろん他の曲にもエネルギーは込められているんですけど、一発目を4人で鳴らしたからこそ感じられる熱量というのは、今までにないものではありました」

 

諒孟「そうだね。バンドの生感をパッケージできましたね」

 

――歌詞に関しては、颯さんが先ほど「今、書きたいものを全部出せた」と話していましたが、どういう感情を歌詞にしたいと思っていたのでしょうか?自身のみならず、聴き手のことをも鼓舞してくれる包容力を感じましたが。

 

宮原「サビの歌詞が最初に出来上がって、スタジオに入ってみんなで合わせた時に、残りの部分の歌詞がとめどなく溢れてきたんです。内容としては、“この曲は、irienchyが全国に向かっていくきっかけになるんだなぁ”と思った時のことを、そのまま書いたんですよね。これから僕たちの旅が始まるんだ!という高揚感を生音が呼び起こしてくれたような感覚で、その時にあまりに感動しちゃって、皆で合わせている中、ひとりで涙目になったりもしましたし……」

 

――なるほど。そうした前向きな感情を綴ったんですね。

 

宮原「でも実は、この曲のベースにあるのは「不安」の感情で、不安が蔓延する闇の中で、一瞬だけ見えた希望のことを書いています。前向きでいることも大事だけど、やっぱり不安は拭いきれない。葛藤はあるけれど、必ず希望はあるんだから、それを目指して頑張れる。そういう風に、自分を奮い立たせる為に書いた歌詞ですね」

 

諒孟「歌詞に含まれるナイーブな一面と、熱量を含んだバウンドサウンドとのコントラストが生まれていると思いますし、それは今までにないものだったので良かったと思います」

 

――揺らぎというものは誰しもの中にあるからこそ、“不安”と“前進”というネガティブとポジティブを両立できた「メイビー」は、聴き手の糧になるんだろうなと思いました。今後ツアーも決定していますが、意気込みをお聞かせください。

 

本多「2年間で培ってきた僕らの振幅(=AMPLITUDE)で、どれだけ会場を揺らせるのか?ライブに来てくれた人を、どれだけirienchy色に染められるか?というワクワク感でいっぱいですね。既存曲も更にブラッシュアップしつつ、『AMPLITUDE』より先の未来を見据えられていけたらいいなと思います。でも、まずは自分たちが楽しむ!その上でお客さんを楽しませたい!それが一番ですね」

 

井口「『AMPLITUDE』は、今まで歩んできた軌跡と未来への指針をマニュフェスト的にまとめたアルバムなので、“僕たちはこうやって前に進んでいきます!”という声明を、全国に届けられるようなツアーになれたらいいなと思います」

 

諒孟「目の前にある壁を都度都度突破していきながら、より良いものを届けられるように取り組んでいきたいですね」

 

宮原「最近よく思うのは、聴いてくれている人を感動させたい、ということなんです。喜びでもいいし、楽しさでもいいし、悲しさでもいいんです。僕たちは“日本中を笑顔にしたい”というコンセプトで活動をしているんですけど、ここには、あなたの辛いことや苦しいことにも寄り添っていけるようになりたい、という意味も込められているんです。だからこそ、その人の心の中に入り込んでいきたいし、それができなければ、僕たちが音楽をやっている意味がないと思うんです。なので、ツアーをする中で、目の前にいてくれる人の心に飛び込んでいけるようなライブをしていきたいなと思っています」

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